そろそろ終わらせたい長編小説
NAOMIKU☆ LDH 雑談最高ランク : 141 , 更新:
『君と俺の知らない関係』
「これ、どういうことか説明しろ、」
親父を起こして母さんもリビングの椅子に座らせた。
親父のスマホを見せつけて問いかける。二人からの返事は無い。
「…教えろよ、なんで、なんで玲於が家族なんだよ。なんで玲於を捨てたんだよ…。玲於は悲しんでた、本当のお母さんのこと知りたいって、何処にいるのって、教えて…。なぁ、」
ほとんど泣き落としに近い状態だ。
でも玲於が見せたあの悲しそうな目が頭から離れなくてどうしても知りたかった。
「…仕方なかったのよ、その時はラブリだって亜嵐だって小さかったし、こんなに裕福じゃなかった。本当は二人の予定だったのに出来ちゃったのよ。中絶なんて出来ないし、でも育てられないしで苦渋の決断で佐野家に渡したのよ。」
「亜嵐はまだ3才だったから覚えて無いよな。でも亜嵐なら分かってくれるだろ?母さんの気持ち。」
そう言われたら何も言えなかった。確かに仕方ないことかもしれない。でも…
気持ちの整理が出来なくて家を飛び出した。
向かった先は婆ちゃんの店、『小樽の女』。
何でも知ってるたよりになる婆ちゃんなら何か、言ってくれるかもしれない。
「…婆ちゃん、」
「…亜嵐?どうしたの、」
「婆ちゃんは知ってたの、」
「主語を言いなさい。」
婆ちゃんの前のカウンターに座って下を向く。
せかせかと店の準備をする婆ちゃん。
「玲於が俺の弟ってこと、」
婆ちゃんの動きが止まった。
やっぱり、知ってたんだ。
「俺だけなの?知らないの、姉ちゃんは?」
「…亜嵐だけだよ。」
「…そっか、」
なんだか疎外感。俺だけ知らなかったなんて。
明日から玲於にどんな顔すればいいんだろう。
「亜嵐は恋、したんだね、弟に」
「っ……。」
俺も自覚していたから何も言い返せなかった。
「恋した相手がたまたま生き別れた兄弟だって事だけ、安心しなさい。」
婆ちゃんの言葉は俺の背中を強く押してくれた。
「…うん。婆ちゃん、帰るね。ありがとう」
「忙しいんだから早く出ていきなさい、」
「あわわっ、ごめんごめん出るから箒で掃かないでっ、」
俺を知らず知らずのうちに笑顔にしてくれる婆ちゃん。
本当負けちゃうなー、
次の日、誰よりも早く会社に行って社長室にいるHIROさんの元に向かった。
コンコン
「失礼します。」
「ん、亜嵐か。どうした。」
相変わらずオーラがすごいHIROさん。圧巻だ。
「HIROさんは、俺と玲於が兄弟ってこと、知ってたんですか?」
落ち着いた声で聞いてみるとピクッと眉が動いた。
「…そっか、知ってしまったんだな。」
「はい。」
「あぁ、知ってたよ。玲於がメンバーに入った次の日、手紙が届いたんだ。もちろん驚きはした。まだ面識の薄い間に教えた方がいいかもしれないとも考えた。でも悲しませない様に言わないでくれとは言われていたんだ。悪かったな。」
「…いえ、」
うつ向いていると俺の横に移動したHIROさんが俺の頭に安心できる大きな手をのせてくださった。
「亜嵐も玲於の為に秘密にしてあげてくれ。兄弟ってことを。」
「は…『待ってください!』」
俺の小さな声は聞き覚えのある大きな声によって掻き消された。
後ろを見たら驚きを隠せないとでも言う様な玲於の顔。
「それ、どういうことか、説明してください……。」
その目には涙が溜まっていた。
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玲於パレス⚓️🤟🐷 4 2
はーい筋金入りのもきゅたみ、玲於パレスです笑 モトキについて語るだけっ...
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